連帯保証人である元妻に滞納賃料を請求できる?

前回は、契約後に賃料を増額することができる?ということについてご説明させていただきました。

その記事はこちら→http://k-legal-office.com/blog/tinryouzougaku/162

今回は、賃貸借契約の借り主が夫で、妻がその連帯保証人である場合に、その後その夫婦が離婚したことをもって連帯保証人に対し借り主の滞納賃料を請求することができるか?についてご説明させていただきます。

結論としては、入居者が離婚して、連帯保証人である妻が別居することになったとしても、その連帯保証人に入居者の滞納賃料を請求することができます。

(解説)

1.連帯保証契約の拘束力

連帯保証人は、大家さんと連帯保証人の間で保証契約を締結したものなので、契約者と連帯保証人が離婚したとしても、連帯保証人の地位はそのままです。つまり、借り主と連帯保証人の関係が契約当時と変わったとしても、そのことをもって保証契約には影響を与えません。

そのため、連帯保証人である元妻に滞納賃料を請求することができます。

これは滞納賃料債務に限らず、一般の法律関係全般に言えることで、例えば、お金の貸し借りの契約(消費貸借契約)であっても、借り主が借金を返済することができなくなった場合に、離婚した元妻が連帯保証人であれば、元妻に請求することができます。

2.借り主が破産して免責を受けた場合に、元妻の連帯保証人に対して滞納賃料を請求することができるか?

この場合であっても、連帯保証人は連帯債務を免れることはできません。

破産手続(免責)により、借り主は滞納家賃を支払う責任は免れているだけで、滞納家賃債務自体は残っていますので、連帯保証人に滞納賃料債務を請求することは可能です。

3.元妻に請求する際に気をつけるポイント

離婚していることから、連帯保証人である元妻は元夫の債務を負担することに抵抗するかと思います。そのため、どうしようもなく入居者の滞納状況を受け入れているだけだと滞納賃料がかさみ、かえって連帯保証人に損失を与えかねません。

そのため、入居者との賃貸借契約を家賃滞納を理由に解除して賃貸借契約を終了させ、その連帯保証人に対する負担が重くならないように注意する必要があります。

以前、取り上げたこともあるのですが、連帯保証人に資力がある場合に、あえて入居者に建物明け渡し請求をせず、滞納賃料及び賃料相当損害金を増やして連帯保証人から回収しようとすると、信義誠実の原則に反して許されない場合がありますので、早急な手続を進める方がよいかと思います。

参考→http://k-legal-office.com/blog/yachintainou/228

次回は、マンション管理費の滞納が始まったらについて取り上げさせていただきます。

その記事はこちら→http://k-legal-office.com/blog/mansyonkanrihi/335

 

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