収益物件の実質利回りを計算してみよう!

前回は、建物明け渡しの強制執行手続に立ち会ってきましたので、その様子をレポートさせていただきました。

その記事はこちら→https://k-legal-office.com/blog/kyouseisikkou/528

最近は、不動産経営業を本格的に始めるべく、毎日、物件情報を調べ、利回り等を計算し、よい収益物件がないか探しています。

不動産会社からいただく販売図面には、よく「表面利回り○%」などと書いてあることがありますが、これは不動産を購入するために必要な費用や、購入してから所有し続けることで発生する諸経費を一切考慮していない数字なので実際の利回りよりも少なくなります。

1.表面利回りとは

表面利回りの計算式は、

年間賃料額÷不動産購入価額×100=表面利回り

となります。

たとえば、賃料が月額10万円得られる物件だとして、不動産購入価額が1200万円だとしたら、年間賃料額は120万円なので(10万円×12か月)、表面利回りは10%となります。

2.実質利回りとは

不動産を購入する場合には、不動産の購入代金のほかにも様々な費用が必要になります。

例えば、不動産取得税、登記手続のための司法書士報酬・登録免許税、不動産会社に支払う仲介手数料(あるいは代理報酬)、各種契約書に貼付する収入印紙、ローン手数料、火災保険料などなど

不動産購入後にも、不動産を所有していることで固定資産税・都市計画税がかかります。マンションであれば管理費、修繕積立金もかかります。

更にローンを組んでいるなら、元本返済と利息も支払わなければなりません。

不動産経営者は、このような諸費用を考慮して、実質的な利回りを計算しておく必要があります。

この実質利回りの計算式を挙げるとするなら、

年間賃料額-毎年あるいは毎月かかる諸費用(固定資産税・都市計画税・管理費等)・・・①

購入価格+不動産購入時に必要な諸費用(不動産取得税等)・・・②

①÷②×100=実質利回り

この実質利回りの計算方法から分かるように、収入は減る方向に動き、支出は増える方向に動いていることから実質利回りは表面利回りよりも低い数字になります。

そして計算の結果出てきた実質利回りの数字をもって、その不動産の収益力を判断することができます。

計算するに当たって、こもごもの諸経費が分からない場合もありますが、分からないところは不動産会社などに聞いて調べていくと良いでしょう。

こういった計算を続けて、良い収益物件かどうかを見極める目を持つことができるようになっていこうと思います。

次回は、借家の立ち退き料の相場は?について取り上げたいと思います。

その記事はこちら→ https://k-legal-office.com/blog/akewatashi/537

 

いつもありがとうございます。